八段から九段昇段の最速記録は?

八段昇段から九段の最速記録は渡辺名人の13日で2位は藤井二冠の317日でした。
この最速記録は可能か?というと厳密にいうと可能ですが、相当な運と実力が必要になります。

まず王位戦叡王戦が7~9月と重なっています。それを並行してタイトル戦を行わないといけません。そしてチャンスが4回しかありません。

8/9 叡王戦⇒8/19 王位戦(10日)
8/19 王位戦⇒8/22 叡王戦(3日)
8/22 叡王戦⇒8/25 王位戦(3日)
9/7 王位戦⇒9/13 叡王戦(6日)

さらに、そこまでにタイトル1期必要です。なので、可能性があるとしたら高見七段、中村太地七段の2人だけ。しかも叡王と王位の二冠取らないといけません。
藤井二冠も実は去年叡王戦挑戦者だったら8/10にフルセットで奪取し10日後の8/20に王位も奪取すれば八段から九段の最速記録でした。

 

ちなみに渡辺名人は13日の理由を言うと昇段既定の改定です。

2005年11月17日に竜王に関する昇段既定の改定がありました。
それによって杉本昌隆六段が1組に在籍ということで七段に昇段しました。
さらに、渡辺名人の2005年10月1日で七段昇段は前年に竜王位獲得で、簡単に言うと六段棋士がタイトル取ったのと同じということ。しかし、改定でその時点で例えばC2からC1に昇級したとか、5段で120勝達成の時点で昇段する決まりが出来ました。

そして、2005年11月17日に竜王獲得したら即八段昇段という規定が生まれました。
しかし、渡辺名人は竜王戦の真只中。11月30日に防衛し竜王位2期ということで九段に昇段しました。

 

1位 渡辺明 13日
2位 藤井聡太 317日
3位 高橋道雄 365日
3位 羽生善治 365日
5位 藤井猛 366日*1
6位 永瀬拓矢 379日
7位 佐藤天彦 509日
8位 屋敷伸之 689日
9位 谷川浩司 731日
10位 豊島将之 798日

ちなみに最も遅い八段から九段昇段は贈九段を除くと35年の五十嵐豊一になります。
あと阿部隆九段はすべて勝数での昇段です。

*1:うるう年の関係で1日違い